よのなかフォーラム
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タイトル スカイラインとグラタン
投稿日: 2020/02/08(Sat) 22:00
投稿者USA

今日、4歳の息子と妻と私の三人で自宅のすぐ近くにある小学校で開かれている料理教室に行ってきました。この料理教室は休校日に学校内の家庭科室を利用し、地域の方がボランティアで主催しているものです。
毎月一回行われており、僕たち家族が参加するのも今日で3回目です。ボランティアの方々はいわゆる「地域のおばちゃん」たちで、参加者は地域に住まう小学生以下の子供たちとその親御さんです。ちなみに僕以外のパパの参加者は見当たりません。つまり成人男性は僕だけです。でも元々好奇心はある方だし、そういうイベントに参加した方が家族の会話も増えるので、僕自身は特に気にすることなく参加させてもらっています。

料理教室の「地域のおばちゃん」たちはみんな子供たちから「先生」と呼ばれています。その先生のリーダーが妻の同級生のお母さんなので、その繋がりでこの料理教室の存在を知りました。
そのリーダー、とにかく話が上手なのです。小学生なんてバタバタ動き回るのが当たり前なのに、みんな落ち着いてしっかり話を聴くのです。
聞けばそのリーダーはもう何十年もこの学校で子供たちに料理を教えているとのこと。
手際の良さはもちろんなのですが、何より子供たちの扱いが絶妙なのです。僕にはとても真似できそうにありません。毎度のことながら心の底から感心します。
今日はグラタンとバレンタインが近いということでチョコケーキの作り方を教えてもらいました。
4歳の息子は同じテーブルで一緒になった小学5年生の女の子にいろいろ教えてもらいながら実に楽しそうに料理を作っていました。
「なんだかいいなぁ」と思いながら微笑ましい気持ちで息子を眺めていました。
肝心の料理ですが、これも実に美味しかったです。グラタンの調理もそこまで難しくなくこれなら僕にも家で作れそうだな、とか思っていたら、妻から「今度家で作ってね」と言われました。僕に料理教室に参加するよう仕向けているのはどことなくこの辺に魂胆があるように思えて仕方がありません。

まぁそんなこんなで楽しく美味しい料理教室なのですが、僕は参加する度に「地域のおばちゃんたちはスゴイなぁ」と思うのです。
おそらく年齢的には60歳から70歳くらいだと思います。でも年齢なんて感じさせないくらい皆さん若いし、そして明るい。そんな年齢になっても子供たちから「先生」と慕われている姿は素直に尊敬に値します。本当に素敵だと思います。

みんなで料理を食べている最中、僕はなぜかはわかりませんが急にカルロスゴーン氏のことが頭に過ぎったのです。なぜだがわかりません。しかし浮かんだのです。おばちゃんたちとゴーン氏の年齢が近いからなのか、勝手に僕の頭の中でリンクしたのかもしれません。
もし仮にゴーン氏が今この場に現れたらどんな風に子供たちと接するのだろうかと不謹慎ながら想像したりしました。
きっと自慢話でも始めて子供たちを白けさせてしまうのかな、とか。最終手段で「スカイラインに乗せてあげるよ」とかゴーン氏が言っても、あんなイカつい顔した人が運転したら子供たちは怖がって誰も乗りたがらないんじゃないのかな、とか。
そんな想像をしながら、同年代であるおばちゃんたちとゴーン氏を比べると、僕にとってはおばちゃんたちが遥かに魅力的に映ったのです。
仮におばちゃんたちを「こちら側」、ゴーン氏を「あちら側」と呼ぶとしたら、僕の望むべきものは「こちら側」にあるように思えたのです。ゴーン氏の役員報酬がもし1億円だとして、おばちゃんたちはボランティアなので報酬は0円ですけれども、僕がもしどちらかを選んでいいよと言われたら、迷いなくおばちゃんたちの0円報酬を選ぶと思います。
地道に積み上げてきた地域に根差した信用力はおそらく金銭的な価値には置き換えられないと思います。それくらい魅力的です。
晩年のゴーン氏の姿を見ると僕には哀愁と悲哀を感じます。

藤原さんの著書では度々地域活動のことが述べられていますが、その重要性を身に染みて感じました。おばちゃんたちはクレジットを現金化していないだけで、その分幸福を得ているように思います。おばちゃんたちの信任量(クレジット)は僕にとって未知数であり、それだけに価値が計り知れません。

子供たちはきっとスカイラインよりグラタンを選ぶような気がするな。


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