よのなかフォーラム
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タイトル 短編小説『イチロー』
投稿日: 2019/03/22(Fri) 23:34
投稿者USA

短編小説『イチロー』

あれは僕がまだ中学生だった頃。信じられない出来事が起きた。阪神淡路大震災。僕は大阪で被災した。あまりの恐怖だったからこそ、忘れたいと思う自分がいるのか、今となっては記憶が曖昧となっている。それくらいあの大震災はすべてを変えてしまった。多くの人々は生きる希望すら失くしてしまった。そんな薄れゆく希望を塗り替えるようにイチロー率いるオリックスは「頑張ろうKOBE」の旗の下、快進撃を続けた。震災を経験した者からするとメジャーのICHIROよりもあの時のイチローが色濃く鮮明に記憶として残っているのかもしれない。思えばあの時からイチローはただの野球選手に留まらず、ある種の宿命を背負っていたのではないだろうか。

僕らを取り巻く環境は日々刻々と移ろう。それでもヒーローはイチローからICHIROになっても弛まぬ努力で変わらずヒットを生み続けた。変化が激しい時代だからこそ、みんなの心の支柱になるようなヒーローを時代が求めていたのかもしれない。
ひとつの時代が終わった。でもきっと、ずっと忘れない。

ありがとう、イチロー。


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