よのなかフォーラム
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タイトル Re: イノセントデイズ
投稿日: 2019/01/15(Tue) 19:43
投稿者USA

>  扱っている問題領域は死刑制度とか冤罪とか、そういうことなのですが、この作品のテーマは、そうしたものを超えて突き刺さってくる「生きるとは何か?」のように感じます。

『イノセント・デイズ』(新潮文庫)早見和真

ある女性が元恋人とその家族である双子の子供2人、そしてお腹に子を宿す妻が住む自宅を放火し殺人を犯す、といったところからストーリーは始まります。
マスコミは殺人を犯した女性をステレオタイプのイメージで報じ続けるのですが、そのイメージとは裏腹の人生がその女性の背景にはありました。ストーリー的には東野圭吾さんの『容疑者Xの献身』に似ていますが、その女性の背景というのは筆舌に尽くしがたいほど壮絶です。

あくまで小説でありフィクションなのですが、仮にこのような過酷な人生を送ってる方が実在するとすれば、想像するだけで胸が締め付けられます。

自分ではどうすることもできない現実を前にして、それでも「生きる」ことにどのような意味を見出せばいいのか。「どんなにつらいことがあっても生き続けなくちゃだめだ」と言葉をかけてやることはできても、それは時によっては何よりも残酷な言葉になるとこの小説で学びました。

どんなにAIが進化しても完璧に人を裁くことなんて絶対無理だ、となぜか思いました。

『本を読む人だけが手にするもの(小説編)』(よのなかフォーラム出版)皆さまからの推薦本50冊のうち14冊目の書評


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