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新着記事

タイトル空の青さをみつめていると
記事No5342   [関連記事]
投稿日: 2020/08/10(Mon) 23:14
投稿者USA
『空の青さをみつめていると』(角川文庫)谷川俊太郎

『いちねんせい』(小学館)を読み、すっかり谷川さんの魅力に取り憑かれた私。
本屋で目に入り思わず手にした本がこちらです。
本著には200弱の作品が集録されておりますが、その中でも度肝を抜かれたのがこの作品です。



鳥羽 1
何ひとつ書く事はない
私の肉体は陽にさらされている
私の妻は美しい
私の子供たちは健康だ

本当の事を云おうか
詩人のふりはしてるが
私は詩人ではない

私は造られそしてここに放置されている
岩の間にほら太陽があんなに落ちて
海はかえって昏い

この白昼の静寂のほかに
君に告げたい事はない
たとえ君がその国で血を流していようと
ああこの不変の眩しさ!



いかがですか?
すごくないですか?
私も鳥羽には毎年正月に訪れるのでその自然の美しさはとてもよくわかります。
でもその美しさをどう言葉で表現していいか私にはわかりません。
あの景色の美しさを前にすれば言葉のプロである谷川さんですら平伏してしまったのでしょうか。
「詩人のふりはしているが私は詩人ではない」
これはとてつもないフリだと思います。
谷川さんは誰もが知る詩聖です。そんな方が自らを「詩人ではない」と評することで、鳥羽の自然の前ではどんなに偉大な方であってもちっぽけで何者でもない。だからこそ鳥羽の自然はどこまでも大きくて偉大でそして美しいということが痛いほど伝わってきます。
すごい詩です。鳥肌ものです。

『本を読む人だけが手にするもの(古典編)』自薦または他薦50冊のうち23冊目の書評(1000冊のうち157冊目)

タイトルザ・ボーダー
記事No5341   [関連記事]
投稿日: 2020/08/09(Sun) 22:01
投稿者カズ

 避暑地の河口湖で暇なときに読もうと書店でたまたま求めた『ザ・ボーダー』、上下2巻で1600ページの大著ですが、ようやく読み終わりました。今年はコロナ騒動で本を読む時間が増えているので、すでに95冊目になっています。

 このミステリーがすごい!第3位。

 アメリカと中米、メキシコを巻き込んだ麻薬世界を解き明かす物語なのですが、4年前に当選したトランプ大統領が、小説ではデニソンという名で登場したりして、かなりリアルな内容になっています。

 この物語は三部作の完結編で、同じくらいの量の第1作『犬の力』、第2作『ザ・カルテル』ときて、すべて書き上げるのに20年を費やしたとのこと。

 ヘロインの生産から販売、マフィアと警察と軍とCIA、麻薬取締局と政治・・・犯罪と正義、理想と現実、富と貧困、その貧困の中で底辺の子どもの人生、そしてもちろん男女の恋と葛藤。
 何度ももういいかなと投げ出したくなる長編なのですが、結局、引き込まれて読み終わってしまいました。

タイトルグレート・ギャッツビー
記事No5340   [関連記事]
投稿日: 2020/08/08(Sat) 15:26
投稿者USA
『グレート・ギャッツビー』(新潮文庫)フィツジェラルド

またもや僕にはあまり理解できない作品でした。
まず舞台がアメリカであり、時代も戦時中のことで今と時代背景が違いますし、また登場人物が次から次へと現れるので途中から全くストーリーが頭に浮かばなくなりました。

ギャッツビーなる大富豪がある女性に恋をするのですが、戦争に召集され離れ離れになります。ギャッツビーは彼女をずっと思い続けており、戦争から戻ってきてからもその思いは変わりません。大事なのがその女性の気持ちなのですが、この点が僕には理解ができませんでした。話があっちにいったりこっちにいったりするので、その心の描写が僕にはストンと降りてこないのです。
やはり本には向き不向きがありますね。

『本を読む人だけが手にするもの(海外文学編)』50冊のうち9冊目の書評(1000冊のうち156冊目)

タイトル短編小説『ヒーロー』
記事No5339   [関連記事]
投稿日: 2020/08/07(Fri) 00:23
投稿者USA
短編小説『ヒーロー』

「何かお困りですか?」
それはある日の昼下がりの交番勤務での出来事だった。今となってはその来訪者の顔も思い出せない。中性的であった。男なのか女なのかも定かではない。服装も男性ものなのか女性ものなのかもはっきりと覚えていない。
来訪者はいきなりこう切り出した。
「お巡りさん。私はこれから先、多くの人を殺すでしょう。でもその方法は完璧なので、決して私を犯人として捕まえることはできません。つまりあなたが今私を逮捕するか殺さなせれば、多くの人が命を失うことになるでしょう」
私は戸惑った。交番には時々変わった人が訪ねてくるが、この来訪者はどうなのだろうか。いきなり語られた言葉から察するにおよそまともとは言い難い。私はどう切り返したらいいものか困ってしまった。
「あのね、そうは言われても何もしていないあなたをいきなり逮捕なんて出来るわけないでしょう。ましてや殺せるはずがない。あまりお巡りさんをからかってはいけないよ」
来訪者は表情ひとつ変えずに言葉を返す。
「私は至って本気ですよ。お巡りさん、あなたはいずれにしても殺人を犯すのです。私をここで見逃せば私は多くの方の命を奪います。あなたはそのことを今ここで聞いてしまった。聞いてしまった以上、私を生かすことはイコールあなたは私の殺人の幇助をすることになるのです。しかし今私をここで殺せば、それはもちろん殺人になりますが、それと同時にあなたは多くの人々の命を救うヒーローになれる。
どちらを選んでもあなたは殺人者となるのです。であるならばヒーローとなる方を選ぶのがお巡りさんとしての筋というものでしょう」
私は身震いした。まるでこめかみに銃を突きつけられているような錯覚に陥った。それと同時に来訪者の表情は無表情を通り越して菩薩のようであった。その表情は「何を躊躇うことがあるのですか。お巡りさんが人を救うのは当たり前のことでしょう」と諭してくるかのようであった。

10分後
「交番で発砲事件が起こりました。なんと交番勤務の警察が何も危害を加えていない市民に向けて発砲し殺害した模様です。前代未聞の殺人事件です」

タイトル短編小説『死神』
記事No5338   [関連記事]
投稿日: 2020/08/06(Thu) 23:59
投稿者USA
短編小説『死神』

「何かお困りですか?」
それはある日の昼下がりの交番勤務での出来事だった。今となってはその来訪者の顔も思い出せない。中性的であった。男なのか女なのかも定かではない。服装も男性ものなのか女性ものなのかもはっきりと覚えていない。
来訪者はいきなりこう切り出した。
「お巡りさん。私はこれから先、多くの人を殺すでしょう。でもその方法は完璧なので、決して私を犯人として捕まえることはできません。つまりあなたが今私を逮捕するか殺さなせれば、多くの人が命を失うことになるでしょう」
私は戸惑った。交番には時々変わった人が訪ねてくるが、この来訪者はどうなのだろうか。いきなり語られた言葉から察するにおよそまともとは言い難い。私はどう切り返したらいいものか困ってしまった。
「あのね、そうは言われても何もしていないあなたをいきなり逮捕なんて出来るわけないでしょう。ましてや殺せるはずがない。あまりお巡りさんをからかってはいけないよ」
来訪者は表情ひとつ変えずに言葉を返す。
「私は至って本気ですよ。お巡りさん、あなたはいずれにしても殺人を犯すのです。私をここで見逃せば私は多くの方の命を奪います。あなたはそのことを今ここで聞いてしまった。聞いてしまった以上、私を生かすことはイコールあなたは私の殺人の幇助をすることになるのです。しかし今私をここで殺せば、それはもちろん殺人になりますが、それと同時にあなたは多くの人々の命を救うヒーローになれる。
どちらを選んでもあなたは殺人者となるのです。であるならばヒーローとなる方を選ぶのがお巡りさんとしての筋というものでしょう」
私は身震いした。まるでこめかみに銃を突きつけられているような錯覚に陥った。それと同時に来訪者の表情は無表情を通り越して菩薩のようであった。その表情は「何を躊躇うことがあるのですか。お巡りさんが人を救うのは当たり前のことでしょう」と諭してくるかのようであった。
「そんなことを言われてもここであなたを殺せるわけがないでしょう。冗談を言うのもいい加減にしてください。私も忙しいんだ。もう用がないなら帰りなさい」

10日後
とある国の首都で爆破が起きた。現地映像に映し出された人影にどこか見覚えがある顔が過ぎった。

タイトルお盆休みは、雄勝産 銀鮭を
記事No5337   [関連記事]
投稿日: 2020/08/06(Thu) 06:10
投稿者学浩
関係者ではありませんが、Japan311
での支援者の立場でのPRを失礼します。

下記は、雄勝そだての住人≠ウんの
FBより。

復興オリンピックが延期になりましたので、お盆は、ご自宅で銀鮭≠
いかがでしょうか?来年は、銀色、
金色に輝くよのなかになって欲しいです。

・・・・・
(株)雄勝そだての住人 よりお知らせです。来週8月12日(水)がお中元ご注文受付の最終日となります。どうぞお早めに!☆ご注文はこちらから http://ogatsusodateno.shop-pro.jp/

タイトルボッコちゃん
記事No5336   [関連記事]
投稿日: 2020/08/05(Wed) 23:16
投稿者USA

『ボッコちゃん』(新潮文庫)星新一

50の作品からなる短編集です。
一言、おもしろい!
どの作品を読んでも著者の独特な視線はとても新鮮です。
例えば「来訪者」なんて最後のオチに思わず苦笑いをしてしまうでしょう。

『本を読む人だけが手にするもの(古典編)』自薦または他薦50冊のうち22冊目の書評(1000冊のうち155冊目)

タイトル樹木希林 120の遺言
記事No5335   [関連記事]
投稿日: 2020/08/02(Sun) 22:47
投稿者USA
『樹木希林 120の遺言』(宝島社)樹木希林

このフォーラムで勧められていたので読みました。
とても素敵な方だと思いました。素で生きている感じがとても伝わってきました。僕も彼女の生き方を見習いたいと思います。

『本を読む人だけが手にするもの(自伝編)』50冊のうち4冊目の書評(1000冊のうち154冊目)

タイトル変身
記事No5334   [関連記事]
投稿日: 2020/07/31(Fri) 21:57
投稿者USA
『変身』(新潮文庫)カフカ

正直申し上げて僕にはさっぱり理解不能でした。
主人公のグレーゴルはある時目覚めると虫になっていました。いきなり意味不明です。人間がなぜ虫になるの?
この常識がどうしても邪魔してしまい、それ以降のストーリーが全く理解できませんでした。
何の役にも立たない虫(人間!?)を両親や妹がその対処に困るといったストーリーですが、そりゃ穀潰しの虫なんて誰でも嫌って当たり前。それがどうしたの?くらいにしか僕には思えませんでした。
文学って奥が深すぎます(涙)


『本を読む人だけが手にするもの(海外文学編)』50冊のうち8冊目の書評(1000冊のうち153冊目)

タイトル読みました。
記事No5333   [関連記事]
投稿日: 2020/07/31(Fri) 20:27
投稿者カズ
> 直木賞受賞の「少年と犬」

 ちょっとズルいな・・・とも感じましたが、それはそれ、十分に泣けました。
 犬は、しゃべらないのがいいんですね。

 うちの犬は15年目に入っているのですが、やっぱり神様の使いのような気がしています。