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タイトル『或る「小倉日記」伝』
記事No5328
投稿日: 2020/07/23(Thu) 10:20
投稿者USA
『或る「小倉日記」伝』(新潮文庫)松本清張

12の作品からなる短編集です。
それぞれの作品には核となるテーマが各々あります。
短編集のひとつである『或る「小倉日記」伝』は障害を抱える子を持つ母の視点からのストーリーです。母は誰もが羨む美貌の持ち主なのですが、息子が障害を抱えるため息子に対して申し訳ないという気持ちがあり、ずっと息子に寄り添う人生を選択します。
息子はハンデを持ちながらも森鴎外の「小倉日記」をめぐる作業に取り掛かり、それを人生の糧とします。作業が進むにつれて息子の身体はどんどん弱っていきます。それを見守るしかない母。

松本清張さんの作品にはどことなく哀愁があります。どの作品も読み終わるとなんとなく切ない気持ちになります。


『本を読む人だけが手にするもの(古典編)』自薦または他薦50冊のうち21冊目の書評(1000冊のうち150冊目)