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タイトル救える命
記事No5215
投稿日: 2020/04/07(Tue) 19:30
投稿者USA
会社の同期が今日亡くなりました。コロナではありません。5年前に発症した癌が再発し転移して身体を蝕まれこの世を去りました。僕と同い年の39歳です。妻と子供もいます。
原因はコロナではないけれど、癌だけど、それでも同期は亡くなりました。僕の身近に死が迫ってきたような心持ちがしました。
緊急事態宣言が出ましたね。救える命はあるはずです。

タイトル短編小説『生きる』
記事No5222
投稿日: 2020/04/16(Thu) 06:49
投稿者USA
「なぁ、はっちゃん。死ぬってどんな感じや。やっぱ痛いんか?」
俺は葬儀会場を後にし、缶コーヒーを飲みながらひとりごちた。
「さすがに逝くの早過ぎやろ。俺らまだ39歳やで」
亡くなったはっちゃんも俺もまだ39歳。
「はっちゃんの奥さんと遺影の前で少し話させてもらったわ。その話してる後ろでな、元気に遊んでる子供がおったんやわ。奥さんに聞いたら私らの子供ですって言うやんか。5歳と3歳、そして9か月の3人姉妹やねんてな。どないやねん、はっちゃん。こんな小さい子供ら残して一体何考えてんねん」
子供たちが無邪気に遊んでいる姿を優しそうに眺めているはっちゃんの遺影を見た瞬間、俺は溢れる涙を止められなかった。
「何がおかしいねん。なんで笑ってるんや?そんなに子供たちが楽しそうに遊んでる姿が嬉しいんか?そしたらそんなところにおらんと、さっさとこっち来て一緒に遊ばんかいな」
そんな俺の気持ちなどお構いになしにはっちゃんはずっと棺の後ろから微笑みかけるばかりだった。

帰りの電車の中で俺は小説を開いた。題名は「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」。大震災で多くの方々の命が無慈悲にも奪われた。その一方で原子炉で命をかけた男たちがいた。彼らのおかげでどれだけの命が救われたのだろうか。
なぁ、はっちゃん。一体どれくらいの人が自分の死期を予期して死んでいくんやろうな。死期なんてもんは誰にもわからんよな。はっちゃんもまさか自分が癌で逝くなんて思ってもみなかったやろ?
俺はいつどこでどんな風にして死ぬんかな?そんなもんわからんわな。明日急に死ぬかもしらんし、明後日事故に遭うかもしらんし、50年後に寿命を全うできるのかもしらん。そんなわからんもんをウダウダ悩んでても仕方ないんやろか?
そしたらさ、はっちゃん、どうやったら満足に死ねるんかな?死期が選べないんやったらほんの少しでもいいから納得した死に方を選ばれへんもんやろか。でも死に方なんて自分で選べるもんでもないわな。そしたらどうしたらええんかな?満足に生きられたら死ぬ時は満足して死ねるんやろか?
満足に生きるためにはどうしたらええんやろな?なんかようわからんくなってきたわ。
でも俺にできることは毎日一生懸命生きることくらいしかなさそうやわ。
ありがとうな、はっちゃん。ゆっくり休んでください。

タイトルRe: 短編小説『生きる』
記事No5225
投稿日: 2020/04/16(Thu) 20:58
投稿者松井の母
参照先http://4521
> ありがとうな、はっちゃん。ゆっくり休んでください。

USAさん、はっちゃんの事を、自分の事のように受け止めました。
友達が32歳で、大腸がんで亡くなりました。
もう30年も前の事になります。
一人っ子だった彼女、ご両親が残されました。

なんで、どうして・・
私は、遠方に住んでいて、ふたごの子育ての真っただ中で
お葬式にも参列できませんでした。

ただ、彼女が亡くなったことがきっかけで
学年同窓会が3年ごとに開かれるようになりました。
今年はその同窓会の年。
コロナが収束して集まることができるでしょうか。
同窓会に行くたびに彼女のことを思い出します。
いつも笑顔が浮かんできます。

生きてる同級生は60代、
みんなバアさんになりつつあります。
彼女はいつまでも若い32歳。

ちょっと思い出話をしたくなりました。

はっちゃんのご冥福をお祈りしています。

タイトルRe^2: 短編小説『生きる』
記事No5226
投稿日: 2020/04/17(Fri) 20:59
投稿者USA
> 友達が32歳で、大腸がんで亡くなりました。
> もう30年も前の事になります。
> 一人っ子だった彼女、ご両親が残されました。
>
> なんで、どうして・・
> 私は、遠方に住んでいて、ふたごの子育ての真っただ中で
> お葬式にも参列できませんでした。
>
> ただ、彼女が亡くなったことがきっかけで
> 学年同窓会が3年ごとに開かれるようになりました。
> 今年はその同窓会の年。
> コロナが収束して集まることができるでしょうか。
> 同窓会に行くたびに彼女のことを思い出します。
> いつも笑顔が浮かんできます。

松井の母さんにもそのような経験がお有りなのですね。さぞ辛かったでしょう。でも皆さまがお集まりになっているご様子を見て、そのご友人もきっと天国から喜んでいられるのではないでしょうか。

僕にとって、はっちゃんの死はとてもリアルなものでした。全くの同い年です。そして僕にも子供がいます。だからこそ、はっちゃんの子供たちを見て、その子達のこれからの成長を見られないはっちゃんの無念さが僕には痛いほど突き刺さりました。
若いうちは生きることを当たり前と考えてしまいます。でも決してそうではないと思い知らされました。生きることが当たり前ではないならば、それは「生かされている」ことに他ならないと思います。
何気ない日常を家族と共に過ごせることがどれだけ貴重で尊いことか。僕は彼の死から学びました。

タイトルRe^3: 短編小説『生きる』
記事No5231
投稿日: 2020/04/27(Mon) 10:09
投稿者ようへい
生きることが当たり前ではないならば、それは「生かされている」ことに他ならないと思います。

そう考えるとできるだけ、無駄の少ない人生にしたいと改めて思います。

ただし、無理はしないで も重要かな。微笑

オーストラリアの人が今際の際で言う言葉に
「もっと自由に生きておけば良かった。」という話を聞いて
日本人なら なおさらだろうな。と思っています。

引き続きよろしくお願いいたします。

奈良市在住 ようへい

タイトルRe^4: 短編小説『生きる』
記事No5234
投稿日: 2020/04/29(Wed) 14:23
投稿者USA
> そう考えるとできるだけ、無駄の少ない人生にしたいと改めて思います。
>
> ただし、無理はしないで も重要かな。微笑

やはり同期で同い年というのが自分の中ではとてもショックでした。
今回の別れにより死というものをとてもリアルに感じました。
ひとつひとつの行動に明確な意志を持って生きていきたい、そう思いました。

僕はよのなかフォーラムにすでに150冊くらいの書評を投稿させていただいております。でもそれもいつどのような形で終わってしまうかわかりません(誰に頼まれているわけでもなく、自分が好きでさせていただいているだけですが、、、)。

だからこそ、今後も投稿一つ一つに真剣に真摯に取り組みさせていただきたいと思う所存です。

タイトルRe^5: 短編小説『生きる』
記事No5236
投稿日: 2020/04/29(Wed) 16:35
投稿者松井の母
参照先http://4521

> 僕はよのなかフォーラムにすでに150冊くらいの書評を投稿させていただいております。・・(誰に頼まれているわけでもなく、自分が好きでさせていただいているだけですが、、、)。
>
USAさんの書評、そして小説、いつも読ませていただいてます。
誰に頼まれてるわけでもなく・・・・それがこのフォーラムのよさ。
続けてくださいね。

歳を重ねると、死が身近なものとなります。
両親を見送り、弟も54歳で末期がんで旅立ちました。
残されたものとして、今、生きてる事
大切にしなくてはと、コロナ禍の今、改めて感じています。

USAさん、これからもよろしく!