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タイトルBUTTER バター
記事No5189
投稿日: 2020/03/19(Thu) 23:07
投稿者カズ
 実際に起こった事件を題材にして質の高いフィクションにした『BUTTER バター』。

 いつも通り、定点観測している渋谷の啓文堂でなんとなく手にして読んでみたら・・・第一級のノンフィクションとフィクションの間を突く作品でした。
 バターの味わいと風味が、料理のレシピとともに各所に散りばめられ、布石となり、やがて、つながっていく小説らしい小説でもある。

 「毒婦」と呼ばれた木嶋佳苗死刑囚の起こした一連の事件の真相を追う週刊誌の女性記者が主人公だ。実際の事件を思い出したければ、例えばこちら https://joshi-spa.jp/922812

 この本の帯には、佐藤優さんの「殺人事件を扱ったノンフィクション・ノベルの名著として歴史に名を残すことは間違いない。」というメッセージも。

 物語のテーマとしては、女性同士の友情、もしくは30代の一人暮らしの女性の成長、かな。
 成長と言っても、資格を取ってキャリアアップという次元のものではなく、命をかけたメタモルフォーズ(蛹から蝶への変態)であり、一旦殺されかけてから再生する物語だと思う。

 うーん、すごかった。