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タイトル敦煌
記事No5173
投稿日: 2020/03/05(Thu) 23:24
投稿者USA
『敦煌』(新潮文庫)井上靖

ストーリー性 4点
趙行徳という人物が戦場に身を置きながらも経典を漢語から西夏語に翻訳するという偉業を成し遂げるといったストーリーです。その偉業の過程で行徳はある女性と出会い、彼の人生に色濃い影を落とします。

独自性 3点
ただの偉業伝ではなく登場人物の個性も充分に描かれておりとても楽しめる作品なのですが、オリジナリティといった点では少し弱めかなと思います。

読みやすさ 4点
井上靖は読みやすい。主人公を明確に軸にしているので読みながらも物語にブレがないのです。

文学性 4点
「あすなろ物語」と同様、やはり表現に美しさがあります。なかなか真似できることではありません。

普遍性 4点
井上靖の作品は「女性」がキーになっているような気がします。「あすなろ物語」も主人公は男性ですが、女性に翻弄され影響されその胸のうちの葛藤を描いているからです。
彼の作品には一種の童貞感といったものが根底にあるような趣きがあります。女性に対するピュアな妄想を肥大させ、その妄想による主人公の心境の変化を巧みに描いているのです。

合計19点
井上靖は僕に合っている気がします。とにかく僕にとって読みやすい。ストーリーがすんなり頭に入ってきます。納得の高得点。

(あとがき)
これからは書評を5項目に分けて各5点満点の計25点満点で採点していきたいと思います。
あくまでも主観的な採点であり作者を批判するものではございませんのでご了承いただければと存じます。私は作品を生み出す方に対してはジャンルを問わずすべての方々を心より尊敬しています。それが大前提です。
これだけ本を読んでいるとせっかく読んだ本の内容を忘れてしまいがちです。採点という形式的な書評を留めおくことで自分にとっての備忘録的な役割を果たしてくれるのかなと思った次第です。

『本を読む人だけが手にするもの(古典編)』自薦または他薦50冊のうち12冊目の書評

タイトルRe: 敦煌
記事No5180
投稿日: 2020/03/13(Fri) 09:05
投稿者ようへい
USA様

ありがとうございます。

中国ではジーマスコアという各個人の信頼を数値化し始めています。
比較するときに最も分かりやすい基準に数字があると思うので
スコア化は、参考になりますね。

ただ、スコア以外の何かが本と言うジャンルには多そうでもあります。

奈良市在住 ようへい