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タイトル小説『劇場』
記事No4974
投稿日: 2019/10/08(Tue) 21:43
投稿者カズ

 又吉直樹『劇場』は、なんとも、やるせない作品。『火花』より、芥川賞らしい感じ。
 不器用な2人の恋が、せつない・・・と表現すべきなのかな。2020年、映画化される。

タイトルRe: 小説『劇場』
記事No5002
投稿日: 2019/10/23(Wed) 19:10
投稿者USA
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>  又吉直樹『劇場』は、なんとも、やるせない作品。『火花』より、芥川賞らしい感じ。
>  不器用な2人の恋が、せつない・・・と表現すべきなのかな。2020年、映画化される。


『劇場』(新潮社)又吉直樹

半分は又吉さんの実体験なのでしょうか。
そう思ってしまうほどリアリティがあります。

売れない劇団員かつ劇作家である永田は、売れないからこそ様々な葛藤を抱きながら活動を続けます。
ヒモ同然の同棲暮らしをしているのに、お世話になっている同棲相手に悪態をつき、その悪態に自分自身が辟易しているにもかかわらずその最低な現状からは一向に抜け出せない。
何気ない日常なのに文章がとても巧みなのでリアリティが半端ではないのです。
僕は以下の一文に芸術に生きる人の現実をみたような気がします。
『芸術というものは、何の成果も得ていない誰かが中途半端な存在を正当化するための隠れ蓑などではなく、選ばれた者にだけ与えられる特権のようなものだという残酷な認識を植えつけられた。』

でも又吉さんはおそらく、「最低である」「才能がない」そう気付けるところからすべては始まると言いたいのではないでしょうか。
多くの人はそれにすら気付けず、ただ自分を正当化することばかりに固執してしまうのだと思います。

とにかく同棲している彼女の沙希が健気過ぎる。

なんか、又吉さんてすごいです。