ささえたひとたちの物語
 
藤原和博、SCHOKO佐伯が語る
壁画アートイベント
   
 
 
   昔から教育に関して関心があった藤原和博と、そしてアートディレクターのSCHOKO佐伯さん。それぞれの接点は子どもとアートに関して志が高かった点。
 永福小学校に二人の子どもを通わせている藤原和博は、とかく閉鎖的だといわれがちな学校教育現場の象徴のように感じた"万年塀"を子どもたちや地域の人たちで変えられないかと思い企画を提案しました。たまたま来日中だったパリ在住のSCHOKOさんに滞在を延ばしてもらい協力してもらうことで、今回のイベントを実現することができたのです。
 ふたりにとっての今回のイベントはいったいどのようなものだったのでしょうか。
 
 

 

プロデューサー:
藤原和博

1955年生まれ
78年 東京大学経済学部卒業後、リクルート入社。
93−94年、ロンドン大学ビジネス・スクール客員研究員。
96年より年俸契約の「フェロー」として特命新規事業担当。
現在、医療機関をサービス業化するためのコンサルティング会社の設立や、コンピュータとネットワークをフルに使った新しい教育ノウハウの開発に、意欲的に取り組んでいる。
 
 

 このイベントのきっかけは、友人の、パリのアーティストのSCHOKOさんがパリではよくやられるんですが、アーティストインレジデンスといって、どこかにすみこんでしまって、それで地域の子どもたちと一緒になにかをつくりだすというそういう活動をされているんですけれど、まあ、日本でそういうことがもっとできないかと思ったことから始まりました。

 最初はちょっと無理かなと思っていたんですけれど校長先生に話しましたら「面白い」と意外な反応でしたのでそれで区の方に話しましてね、教育委員会の方などは本当はそういうものは強く反対するのではないかと思っていたのですが非常に面白いんではないかということで、それでこれだけ開けてきましてこういうことが実現したわけです。

 夏休み中の活動を通してこどもたちが毎日30人くらいのべで500人くらい参加していると思いますけれどとにかく毎日参加するこどもがどんどんふえてきました。ここにある作品は、僕ら大人の作品でもなくSCHOKOさんの作品でもないわけでまあ、こどもたちが、いちからぜんぶやりましたのでね、万年塀というと、学校の閉鎖性の象徴みたいな気がしますのでそれを子どもたちが塗り替えて、とき放っていくみたいなねそういう学校が地域に開かれていって、地域の人が学校にをよくしていく、なにか象徴みたいになって欲しいなと思っています。

 
 

 

アートディレクター:
SCHOKO佐伯

1966年生まれ 91年よりパリ在住

88年 慶應大卒 93年 オーギュスト・ルノアール技術高校卒
95年 国立美術専門学校卒(壁画部モザイク科)
98年 チュイルリー公園内の子供達のアトリエで子供劇のための舞台制作
99年 パリにて、「巨大折り紙展」「空に浮かぶ島々壁画制作」

 

 
 

 ケヤキの森がとても立派な永福小と今回御縁がありまして、藤原さんと一緒に企画させていただきました。

 日本伝統文化に生きる、折る・切る・千切る・貼る・包むからきた美学を日常のなかにみることができる日本の子どもたち。それがゆえにそれらに関するセンシビリティー、感性の良さが自然の内に身に付いていることは、とても素晴らしいことだと思います。
 西洋においては、折ること(ブリアージュ)、切ること(デクパージュ)、貼ること(コラージュ)は、20世紀の現代アートの中で、造形そして絵画の分野において新しい美を生み出してきました。
  夏休みのアトリエの中で、西洋でのこれら美を紹介することで、日本の子どもたちのもつセンシビリティーをさらに拡げることができればと思い、 私自身にとっては日本の伝統文化である切り絵を使って子どもたちと一緒に新しい美しさを発見したいな、というのがひとつのテーマとなりました。

 今回は私からまったくこうしなさいとういう指示はなく、本当にひとつひとつ子どもたちが自分で考えてやっていけたので、けっこう真剣に自分で考えながらやっている姿と、毎日一生懸命楽しくやっている子どもたちの姿がわりと数多く見受けられたと思います。

 
また、今回は、約3週間くらい夏休みを使って子どもたちと一緒にひとつひとつ大事に作品を作りあげていくという作業だったのですが、とてもいい作品ができて嬉しいですね。私自身、アーティストというか、作家から見た作品の感想ですが、とても芸術的なものができていると思います。

 
 

※2人のコメントは杉並区広報課のビデオニュース内のインタビューを元に再構成されたものです※

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